イ・サン あらすじ07話 「 逆転の白」

「茶母と官女はお役目が違うのです」とサンは説明する。涙ぐむソンヨン。

 大使は改めてソンヨンの顔を見て「ほう、女性の画員とは珍しい。画員ならば画題を出すから描いてみよ」と迫る。画題は「体は鹿・頭は狼・足は馬のヒズメ・尻尾は牛・角が1本・全身が5色の鱗に覆われている獣を描け」やってみますとソンヨンは、皆が固唾を呑む中、キリン(麒麟)の絵を見事な筆さばきで描き上げた。さらに明の霊獣麒麟の伝説をすらすらと説明するソンヨン。大使は、彼女の見識・画力に感嘆することしきりだった。

 「なくなった白布の変わりに何か手だてを考えねばなるまい」とサン。

 使節団は主要な貢物の白布が無いと立腹し、荷をまとめ清国に帰る準備をはじめた。サンは、船を引き止めるため自ら港に行こうとした時、「お久しぶりです チョン・フギョムと申します」どこかで見た男が声をかけてきた。笑みを浮かべるフギョム。サンはすぐ思い出した。幼い頃サンと一緒に机を並べ学んだ秀才。その頃すでに周書を暗唱し王様に目をかけられていた男だ。その後清に留学し大使とも面識があった。

 王様はサンを助けようと、江華府の長官を務めていたフギョムを呼び戻したのだった。

 清の大使と会ったフギョムは、大使と交渉し帰国を停めていた。しかし白布に代わる品を大使と取り決めたという。それは人参300斤・ゴザ150枚・豹皮80枚・黄毛筆50個、草注紙と塩石も貢物品目に加えよと、当初取り決めた2倍以上の貢物となる。

不手際を理由につけ込まれた不当な要求だったが、仕方がないと思う王様であった。

 民は過大な貢物の取り立てで苦しんでいた。王様は民の苦渋の姿を見せようとサンを街へ連れ出す「王が船なら民は海だ。水が渦巻けば船は転覆する」「船が転覆しようが余はそちに助け舟を出さぬぞ」使節団の接待を全て任せたサンを励ますのだった。

 白い目の細かい顔料、胡粉(ごふん)を化粧品の代わりに顔に塗っている友を見て、ソンヨンはひらめいた。黄布を胡粉で染めて白布を作ればよいのでは。ソンヨンは、パク署長に告げた。図画署(トファソ)署長は、その案をサンに進言する。

サン「この黄布を染めて白布を作るというのか」黄布は手軽に何処にでもある布とはいえ白布に次ぐ高品質で、世宗大王の代には貢物として使われていたのだ。

 図画署の茶女が総動員され胡粉を大量に製作した。白い貝殻をすり鉢で潰し、灰汁を混ぜるのだ。そして黄布が漂白され、染めあがった白布は乾燥させて木箱に詰められた。

 フギョムは王様に報告。清との会談を終え、あとは送別会を開くだけだった。代替品目が順調に船積みしたとの報告を受け、王様は任せるから落ち度なきようフギョムを励ました。

 フギョムは重臣達を連れ鼻高々使節団の館へと向かう。門前で1台のコシが止まっている。「まさかサンが」フギョムの不安は的中した。既にサンと清の大使が談笑していた。サンの表情は自身に満ちていた。

サンはフギョムに「約束の白布をお持ちしたところだ」横には白布が積み重ねられていた。

 使節団の帰国後、サンはパク署長のいる図画署を訪れた「この度は図画署に多いに助けられた」

パク著長「実は私の考えではありません。先日、宴で私の助手を務めたあの茶母です」

サン「なるほど、その茶母は私の出した題目を描いたというが、その絵を見てみたいものだ」パク署長「これでございます」と、うやうやしくサンに差しだす。

驚愕するサン。「この絵は誠にあの茶母が描いたものか!」

その絵は、ケガをしたソンヨンの腕にサンの帯を巻き付けて介護をしている少年期(9年前)の想い出の絵だった。

「あの茶母の名は!何と申す!?」署長「ソン・ソンヨンでございます」

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