イ・サン あらすじ06話 「赤の悲劇」

 サンが図画署(トファソ)に密偵に出した部下のハン内官の死体が川に浮かんだ。

「またしてもやつらか」「もう少しでしっぽを捕まえられると思ったのに」と悔しがるサン。ハン内官の遺品の中から白布に書かれた暗号が出てきた。サンが解読すると「清」を暗示していた。

 サンは白布の暗号から清国の使節団に関する企みであろうと、企みを撹乱させるべく大臣達を集め使節行事に関する大幅なスケジュール変更を命ずる。

 老論派のチェ・ソクチュが、サンに何か感ずかれたことをファワン(和緩)に報告する。

 紙と顔料の盗難と茶母(タモ)が絵を描いた罪を問われ部屋に閉じ込められたソン・ソンヨン。イ・チョンは気を効かせてソンヨンに逃げろと鍵を開け外に連れ出す。図画署の副所長らに見つかり、さらに逃亡の罪まで加わり、むち打ち30回の罰を受けることになる。「ここはひとつ穏便にしてやってください」とイ・チョンは図画署の上司へ頼む。

 そこへ、パク図画署長が現れ「なにをしている。図画署は礼を重んじるところだ」勝手にソンヨンに罰を与えようとした上司タク・チスと副署長カン・ドゥチに「この図画署を仕切るのは私だ。茶母が紙くずに絵を描いてはならぬとどこに書いてある」と叱りソンヨンを助ける。

 そして工房の机に置いてあった一枚の紙切れを見つけ(その絵は、ソンヨンが下働きの合間にこっそり描いたもの)幼い男の子と女の子の絵を見ながら、パク署長はセソン様が出した画題について描いたものだな。この絵は上手すぎると見入っていると、そこへ部下のイ・チョンが工房に入ってきた。パク署長が眺めていた絵がソンヨンのものだと気づき、慌てて「下働きの茶母が絵を描くなどとんでもない。私がソンヨンに注意します」とイ・チョン。

 パク署長は、ソンヨンの並外れた才能に気付き、今度の使節団の画員に随行するメンバーにソンヨンを加えると発表した。普通なら10年はかかる大抜擢だった。

 ソンヨンは「お供の茶母として宮殿に行けるのですか 夢見たい」宮中への随行が決まって嬉しそうにそう話すソンヨンに、テスは、「セソン様に会えるかな。昔に比べてすっかり変わったからな」ソンヨン「9年前のことを覚えていらっしゃるかな」袋からサンの帯を出して想い出しながらいそいそと準備をする。

 テスは、ソンヨンを喜ばそうと悪友からのお金で高価な筆をプレゼントするつもりだった。

だがソンヨンに心配させたくない。悪友連中と仕事をするのもこれが最後だとテスは決意する。

 清の使節団が百済に到着した次の夜、事件が起こった。

テスが悪友に誘われ、連れられて来た所は港だった。船の周りには見張り警護の兵が大勢いる。朝廷の貢物を積んだ船だった。草むらの中から船を見下ろしていた悪友は、そのうち見張りがいなくなったら船の荷物を盗むとテスに告げる。

 しばらくすると悪友の言った通り、見張り兵は引き上げ、悪友達が船にかけのぼり積荷を次々と降ろしはじめる。テスは「これはお上の船だ、俺は手を引く。金は返す」悪友は顔色一つ変えず、おえら方と話がついているのから安全だと言う「ここで逃げたらあの女も危ないぞ、ここを見てしまったのだからな」と脅迫する。

 清の使節団歓迎の宴が始まり、大使をそつなくもてなすサンの姿に王様(英祖ヨンジョ)は、満足そうに微笑んでいる。式典の様子を記録する画員達も大忙し。先輩ヤン・チョビから顔料の赤がないから作り直せと意地悪され、顔料を作り直すのに時間がかかり宴の会場に入れなかったソンヨン。式が終わり失意のソンヨンにさらにチョビから山積みの筆や皿の後片付けを命じられる。筆を洗うため井戸の石溝で丁寧に仕事をするソンヨン。

 丁度その頃、幼い宮女が水飲み場へ行こうしていた時サンと出会う。サンは先日助けた官女と分かり名を尋ねる。ナム・ソンヒという名を聞き「友達の名前に似ている」と話しながらソンヨンが仕事をしている井戸のほうへ歩いて来る。幼い官女は「その人は女官ですか調理係ですか。どこにいるのか教えて下さい」と聞く。サンは今晩またこの子に再会し、名前に同じソンがつくのも不思議な縁と感じていた。「私も知らない。会いたいのにどこにいるのか何をしているのかも分からないのだ」サンは少し寂しそうに微笑んだ。

 やがて2人は井戸に着く。一足違いでソンヨンの姿はなかった。その子が井戸水を飲んでいる時サンは石溝にソンヨンが忘れた筆を何気なく手に取って眺める。

 翌日、貢物の白布が船から盗まれたとの知らせが入る。

白布は清が貢物のなかでも特に重要視している品だ。サンは清の大使の機嫌を取るため、急遽、宴を催すことに決めた。宴には画員が必要なので図画署のパク署長が呼ばれた。署長は突然の命令に画員を探すがみんな引き上げ、残っていたのはソンヨンだけ。署長はソンヨンに「山水画の助手を務めたことがあるか」山水画を描くのに助手として必要な知識をソンヨンに説明しながらサンのもとへ向かう。

 サンのいる所に着くとサンは庭を眺めていた。振り返ると、パク署長の隣にいたソンヨンに気付き「あの者は」サンが尋ねた。「図画署の茶母でございます」しかしソンヨンとは分からず背をむけてしまうサン。私が誰なのかわからないのだと、少しがっかりするソンヨン。

 清国の大使はパク署長が描いた絵を見事だと褒める一方、ソンヨンも素晴らしいと女性と気に入ってしまう。大臣達は、清の大使の機嫌をとろうとソンヨンを捧げようとする。

 「彼女は図画署のものです。官妓ではありません」とパク署長が助け舟を出す。「おのれ図画署の分際で何をいうか」と立腹する大臣たち。清の大使はおおいに機嫌を損ね席を立つ。大臣の一人がソンヨンを連れ出そうとする。

「やめよ。そのものを放せ」イ・サンはこれを差し止めた。

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